『物書きは、人を破壊させる。』
スティーブン・キングの小説によくある話に似ている。
脚本家の男が悪夢に襲われ、現実でも事件が起きる。
やっぱり、物書きの人って想像力があるからこそ現実と幻想の境目が分からなくなっていくのかもしれない。
そこから狂気に走るかどうかは別の話かもしれないが...
この映画はそれだけではなく、現実にありそうな落とし穴も用意している。
私はそっちの方が怖かった。
超不気味なホテルの一室。
納期に追い詰められていく主人公。
そこで出会う営業マンとの会話。
展開的には淡々と続くので、退屈してしまうんですが...
後半になっていくと、どんどん引き込まれる。
自分には別世界だと思っていたことが自分の世界で起きるという恐怖。
人間、何が起きるかなんて誰にも分からない。
そして、理解できる人間など自分を含めこの世には存在しないと知る。
コーエン兄弟のセンスが物語の世界観をオシャレにしているので、雰囲気を楽しむだけでも見て損はないかもしれない。
ちぶ~的コーエン度5
コーエン兄弟らしさが溢れてますが、私はそこまでファンではないのだよな(笑)
本日紹介した映画は...
バートン・フィンク (1991)
BARTON FINK
- 監督 ジョエル・コーエン
- 解説...
- 1941年のニューヨーク。社会派劇作家のバートン・フィンクは、ハリウッドに招かれて映画のシナリオを依頼された。早速ホテルにチェック・インしたが、そこは薄暗く、不気味な雰囲気が漂っていた。とりあえず部屋に入った彼だったが……。蚊の飛ぶ音、暑さ、息苦しさ--それらの生理的な感覚を、主人公の悪夢になぞり、独自の映像センスで描いたコーエン兄弟の傑作。
(Yahoo!映画より引用)