家族って色々な形がありますけれど。
近くにいたら鬱陶しかったり、遠くにいたら急に会いたくなったり。
なんだか面倒くさかったりするんですけど。
言うまでもなく、なくてはならないつながりですよね。
でも、自分以外は実は他人。
血がつながっていても自分以外の人ってことになるんですよね、よく考えると。
「娘・妻・母」を見て、改めて家族について考えさせられてしまいましたよ。
作品情報
成瀬巳喜男監督作品は、週末名画座 シネマパレで上映があれば必ず見に行くと決めている。
ホーム・ドラマであり、小津安二郎監督作品風。
でも、思ったより笑えない。
というか、かなりシビア。
今、こんな問題が現代では当たり前にある。
そう考えると、この時代にこの内容はかなり先進的だったように思う。
出戻りの娘が帰ってくる。
姑と同居している嫁にとっては、さらに憂鬱なこと。
それが、たとえ微笑みの女王 原節子であっても嫌なものはイヤなのだ。
でも、そんなことは一言も言えないその兄の嫁・高峰秀子。
あの反抗的な視線と口元だけが、それを物語っている。
あぁ、こういうのよくあるんだろうなぁとずっと見入ってしまった。
この切り取られたリアル家族模様は2時間もあったのに、ちっとも退屈しなかった。
家族が一番揉める事件は、なんでもそうだが金である。
次に嫁姑問題。
次は、子供....
だろうか。
完全に勝手な予想だけど。
この映画で映した問題は、どこの家庭でも共感できる部分が一つはあるだろうと思う。
問題解決は、絆や情が解決してくれると思いきや...
そうはいかないものだ。
"自分"の生活がそれぞれある。
言い分もある。
誰だって損はしなくない。
言いたいことが言える関係だからこそ、時に残酷な存在になり得るのだ。
ラストの問いかけに私は答えを出せないでいる。
自分だったらどうだろうかと考える。
う~ん,,,,,
もう、ポックリ逝かせてくるってわけにはいかないんでしょうかね。
ちぶ~的ファミリー度5
まぁ、こんなに還暦祝いで家族が集まるってだけでもまだマシかと思いますよね。現代ではこんなことさえない気がしますからね。