面倒だ。
先月よりは楽だけども面倒だ。
細々と修正を頼まれる。
そもそもがきちんとしていない。
その割にこっちが一つでも間違えると突っ込んでくる。
間違えるのはお互い様。
協力し合えばいい。
その荒探しは必要だろうか。
向かいにいる相棒を気の毒に思う。
今回、ミスが少なかった自分にも安心できない。
そもそも完璧なんて無理なんだから。
「震える舌」のように舌を噛みたくなる悔しさは私にはもう湧き上がらないかもしれない。
前の職場に比べたら楽に感じちゃうから。
解説......
破傷風の女の子と両親の、病魔との闘いを描いたヒューマン・ドラマ。埋め立て地での泥遊びにより破傷風となってしまった女の子。死亡率が非常に高く、光、音などの刺激により激しい痙攣を引き起こすこの病気の看病は非常に困難で、母親は、その疲労により徐々に精神を蝕まれていく……。
ヒューマンドラマ。
そんな穏やかなもんじゃない。
病魔の恐ろしさと病魔と闘う人間の弱さ。
病気は怖い。
それと闘う人間も怖い。
生きるとは不公平で予測不可能。
病魔に取りつかれた少女。
看病して心身困憊していく両親。
病魔は悪魔。
祓えるのはエクソシストか愛か。
破傷風にかかってしまった少女。
最初からフルエンジン。
病気の予兆を感じさせる描写から不気味。
突然の発作。
両親の衝撃も私の衝撃も大きい。
これが噂のガクプルか((((;゚Д゚)))
舌を噛んでしまう発作。
血だらけ少女。
「エクソシスト」並みの憑依。
執拗な発作。
発作になるたびに自分の舌を噛みちぎりたくなる。
見たくないのに見てしまう。
怖いのは少女だけじゃない。
先生だって怖い。
いつも完璧に対応する女医。
あまりにも熱心すぎて治療好きに見えて気持ち悪い。
緊急事態に乳歯だからと、とりあえず子供の歯を抜いちゃう医者。
もはや病院も信用できない。
病気で苦しむ娘の横で自分たちにもうつってしまうのではないかと異常に心配する両親たち。
親も人間。
死にたくない。
同じ目に遭いたくない。
傍にいるからこそ病魔に怯える。
病気になってしまった自分の娘を献身的に看病する。
一見、美しい物語がありそうに聞こえる。
だけど、必ずそこには葛藤や迷いがある。
覗いてはならない闇がある。
人間は美化できない生き物だ。
不器用で弱い。
守りたい人がいるからこそ歯を食いしばって生きていける。
最後は愛が勝つ。
本当にそうであれば、病魔は悪魔ではないと思えるのに。
と、チョコパンを貪りたくなった。
ちぶ~的名優度5
渡瀬さんと十朱さんの若さが眩しい。スターの輝き。ザ・安定感。娘を演じた若命さんの怪奇演技は映画史に残る強烈さ。