『アンジェイ・ズラウスキー監督の根源。』
「ポゼッション」で一気にアンジェイ・ズラウスキー監督に魅了されてしまった私。
あの衝撃は今も忘れられない。
なんじゃこりゃ~!!な意味不明な不気味さの中にとてつもない絶望と狂気が詰まっている。
他の作品もそういう作品が多い。
これは、きっと監督の頭の中。
哲学的なセリフばかりが並び、理解しようという気すら奪われる。
だけど、アンジェイ・ズラウスキー監督にしか作れない映画。
全然分からないけれど、とにかく凄い!!
そして長い(笑)
政治的な理由でお蔵入りになり、災難に見舞われてそれでもあきらめずに10年かけて作り上げた執念のSF大作は死ぬまでに一度は見ておくべき作品の一つではないでしょうか。
これを観るのには時間がかかった。
だって160分超えですもの...
ハッキリ言って面白いとかじゃないです。
難解すぎて途中、何度も見るのをやめようかと思いました(笑)
でも、最後まで見てなんとな~く本当に薄っすらですが理解できた部分もあって...
それをずっと考えている内に、ものすごい映画を見たなって思えたんです。
なぜ、人間は生まれたのか。
宗教や文化の違いは人間をなぜ破滅へと導いてしまうのか。
なぜ、人間たちは戦争を繰り返すのか。
誰も解けない永遠のループ。
絶望の中に小さな希望を見つけ、しがみついて生きていく人間たち。
どう言葉にすればいいのか分かりませんが...
監督が映画を作る理由がこの映画にあるような気がしてなりませんでした。
自分は何のために生まれ、生きるのか...
私は超凡人ですが、それでもきっとすべてに理由があると思いたい。
きっとこれからもたまにこの映画を思い出して何度も考えてしまうと思います。
それくらい心に残る映画でした。
久々に、アンジェイ・ズラウスキー監督作品を見直したくなりましたね~。
ちぶ~的オシャレSF度
当時の衣装が今見てもカッコいい。このセンス、羨ましいわ(笑)
本日紹介した映画は...
シルバー・グローブ/銀の惑星 (1987)
ON THE SILVER GLOBE/NA SREBRNYM GLOBIE
- 監督 アンジェイ・ズラウスキー
- あらすじは..
- カルト的人気を誇るポーランドの鬼才アンジェイ・ズラウスキー監督(1940-2016年)が10年以上の歳月をかけて製作した、ポーランド版「2001年宇宙の旅」とも言われる超大作SF映画「シルバー・グローブ」を新規作成されたHDニューマスターで初Blu-ray化
地球ではない星、銀球。そこに不時着した人類たちが、惑星の住民たちと出会い、争いながらも生き延びようとする。ポーランド政府により強制的に撮影中止に追い込まれ、フィルムの一部が消失しながらも、ズラウスキー監督が執念で完成させた超大作。VHS発売時タイトル「シルバー・グローブ/銀の惑星」 - (Amazonより引用)