世の中にはどんなに頑張っても解けない謎がある。
解こうと思えば解こうと思うほどに謎は姿を隠す。
一体あれはなんだったんだろう。
みたいな出来事はずっと忘れずに心に残る。
時々思い出してはコワくなり、不気味な風を心になびかせる。
そしてそんな謎は「MONSTER モンスター」のように人間だからこそ生まれる気がします。
久々に私の大好きなクリスティーナ・リッチが主演。
しかもホラー系。
あのデカ目に宿る狂気がじわじわと忍び寄る。
アメリカの犯罪史に名を刻んだあのリジー・ボーデン事件を映画化。
あのコワ歌が耳から離れない。
真相は結局どうなのか。
こういう題材はそそられまくりです。
残念なのは、この事件を知ってしまっていること。
有名すぎて大体の内容が想像がつく。
だから至って順調にことが進むので退屈は否定できない。
それでも繰り返される残酷描写にはグッときて、クリスティーナのホラーで映える童顔フェイスを称えたくなる。
どの時代にも自由と不自由がある。
現代だから犯罪者が生まれるなんて考えは浅はかだ。
犯罪者はどこにでもいる。
弱さはどんな歪からも狂気へ突き落す。
残酷なのは一体だれか。
その根源は手を血で染めた本人だけか。
結局のところ本当の意味での真実は本人しか分からない。
だから怖ろしいのだ。
今も語り継がれるほどにこの事件は衝撃的。
人は何を求めて犯罪を犯し、何になりたくて欲望に身を委ねるのか。
そして何よりも怖いのは、罪人は罪人にはならない場合がこの世ではあるということ。
罪を犯すのも裁くのも人間。
それが一番危険で怖ろしい罪なのではないかと思うのである。
ちぶ~的モンスター度5
こんなに血が似合う女優がいるだろうか。シャーリーズ・セロンのモンスターとは全く違ったモンスターっぷりにも注目。