帰り道に妙に不気味な寺がある。
もう使われていないような感じ。
暗闇の中に佇んでいるだけで、怖がる私。
そもそも寺ってちょっと不穏な感じありますよね。
「雁の寺」もそうなんですよ。
しかも住職が全員エロ。
妾が若尾文子ってだけでもうエロい。
厳しい戒律が欲望を余計に駆り立てる。
寺にいても住職でも人間は人間。
男は男なのである。
当時も問題作と言われたらしいが、今はもっと作れないであろう作品。
大人って厭らしい生き物ですね。
現代では男女平等と言われ、女性が男性に生活を支えてもらうなんてことはあまりないけれど。
少なからず、そんな文化はまだ残っているとは思う。
社会は平等と言うが、実際は女性は昇進しにくいし給料だって男性に比べれば高くない。
それは、自然の摂理であってしょうがない部分もあると思う。
この映画の時代はモロに男ありきの女である。
だから、自分の感情とは関係なく生活力がある方へ女は流れていく。
現代人には分からない感覚。
しかもそれが普通であると信じているため、疑問にも思わないザ・妾な若尾文子。
常にエロい。
きっとそうなれるのは生きる術だからだろう。
住職と妾の愛欲劇を盗み見る少年僧が切ない。
そりゃぁ、あんなにエロいお姉さんが毎日近くにいたら誰だって戸惑う。
厳しい修行の中で一体何を信じればいいのか分からなくなる。
必死に守っていたものに一瞬でヒビが入る。
それは元々脆い信仰心だったからかもしれないし。
少年僧も妾と同じで第一優先は生活力だったのかもしれない。
所詮、人間は神にはなれないということなのだ。
どんな欲からも逃げ切ることなんてできないから。
あのラストは良く分からない。
だけど、それは少年僧の混乱を描いているようにも思え妙に腑に落ちてしまったのだった。
ちぶ~的エロ妾度5
脱いだわけじゃないのに、仕草から話し方からすべてがエロい。若尾文子の悪女っぷりってどの作品見てもすごすぎる!