飲みすぎて吐く。
なんてことは、大人になってからはない。
悪酔いしても吐くまでにはいかない。
きっと吐いたほうが楽なんだろうけど。
そこまでの若さもないってことかもしんない。
まず、飲みすぎる前に止める術を身に着けたいところである。
「テロ,ライブ」は、もう始まってしまったら終われない地獄である。
ブロガーさんからの評価がとっても高くて気になっていた作品。
もちろん期待はしていた。
韓国映画っていうのは元々レベルが高いし。
でも、それなりの期待だったので...
見始めたらびっくり。
一時も目が離せない。
呼吸をするのを忘れるくらい。
これは....
本物の傑作。
きっと劇場で見てたら、見終わったあと立ち上がれないくらいの衝撃をくらっていただろう。
ここにはクズしかいない。
誰もが欲張りで、誰もが愚かである。
きれいごとどころか、汚いことばかり。
私は、逆にそれが人間らしくさせ説得力を持たせたと思う。
主人公のユン(ハ・ジョンウ)の用意周到さは、もはや爽快だ。
どんどん自分のものにしていこうとする様は実に韓国らしい。
リアルタイム形式の演出は、どんどん見ている方も巻き込んでいく。
ドキドキハラハラの悠長さもない。
ドドドドドッと押し寄せる緊張ですぐにいっぱいになるのだ。
あっという間に逃げ場を失う恐怖。
欲ですら敵わない悪夢。
人は、本当に追いつめられたとき初めて自分を知る。
どれだけ自分がちっぽけでくだらない人間かということがよく分かる。
それでも男に残るもの。
それが、思いがけず共感できるのだから不思議だ。
モラルってなんだ。
正義ってどこだ。
探せば探すほど分からなくなる。
こんなことって実は身近なんじゃないか。
自分たちが何の気なしに見ているテレビやネット。
その裏に隠されているさまざまな思惑。
何を見て、何を信じればいいのか。
見えるのに見えていないって怖い。
最初から最後まで生々しい問いかけ。
見終わってもまだその問いかけに答えられそうもありません。
ちぶ~的テロ度5
本当にこんなことがありそうで怖い。こういう映画を作れちゃう韓国ってやっぱりすごい。でも、主役の頬のぼこぼこが気になって仕方がなかったのは私だけでしょうか。