映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」をAmazonのprime videoで鑑賞したので、ネタバレありの感想と考察をお送りいたします!
「ボーダー 二つの世界」のアリ・アッバシが監督。
主演がディズニープラス映画「フレッシュ」のセバスチャン・スタン。
実業家で現アメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプの若き日を描いたドラマ。
悪名高き弁護士ロイ・コーンと出会い、トランプの人生は大きく変わる。
「勝つための3つのルール」を伝授され、どんどん大事業を成功させていき、やがてコーンを超える大物に…という内容を映画にしちゃうのだからすごい!w
第97回アカデミー賞でセバスチャン・スタンが主演男優賞を受賞し、ジェレミー・ストロングが助演男優賞にノミネート。
それなのに、私はアマプラで配信開始するまでこの作品を知らなかった!
今は現大統領のトランプがいかにして、怪物になったのか?
面白すぎるトランプの半生!
なんでも映画にしちゃうアメリカの自由さを存分に語りたいと思いますw
👍アリ・アッバシ監督作品「ボーダー 二つの世界」の記事はこちら
- 実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」の評価
- 実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」あらすじ&概要
- 実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」キャスト&登場人物
- 実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」考察&解説:実在したトランプの師匠・ロイ・コーン弁護士とは?
- 実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」ネタバレあり感想&考察:意外すぎたドナルド・トランプの正体!
- 実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」ネタバレなし感想・まとめ:これは怪物ホラーではなく、一人の普通の“人間”の物語
実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」の評価
ちぶ〜的評価は…
🐽🐽🐽🐽4ブヒ(セレブちぶ〜)です!!
総評:「勝利の3つのルールがトランプそのものすぎる!」
・ストーリー:⭐⭐⭐⭐☆
• 演技:⭐⭐⭐⭐⭐
・勢い度:⭐⭐⭐⭐☆
世間の評価は...
・Filmarks ⭐️(3.8/5.0) レビュー数:7693件
・IMDb⭐️(7.1/10)レビュー数:57000件
※現時点
~みんなのレビューをまとめてみた!~
●映画は地味だが、トランプが学んだ「攻撃する」「非を認めない」「勝利を主張する」という3つの原則が現代のリーダー像と重なり、社会的な視点からも興味深い!
●70年代風の映像美や鏡を使った視覚演出が印象的。トランプとロイ・コーン、そしてイヴァナとの関係性の描写から、彼の成り立ちをじっくり見せてくれる作品!
そうなんですよねぇ。
派手さはないんですが、丁寧に”トランプ”という人間を描いていてどんどん感化されていく様はなんだか怖い!
この映画を観て、ニュースのトランプを観ると...
なるほど~って思ってしまうw
実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」あらすじ&概要
\映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」の予告編はこちら/
映画の内容!
20 代のドナルド・トランプは危機に瀕していた。不動産業を営む父の会社が政府に訴えられ、破産寸前まで追い込まれていたのだ。
そんな中、トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き辣腕弁護士ロイ・コーンと出会う。大統領をはじめとする大物顧客を抱え、勝つためには人の道に外れた手段を平気で選び法さえ無視する冷酷な男だ。
そんなコーンがまだ駆け出しでナイーブな“お坊ちゃん”だったトランプを気に入り、〈勝つための3つのルール〉を伝授し服装から生き方まで洗練された人物へと仕立てていく。
やがてトランプはいくつもの大事業を成功させていくのだが、 コーンさえ思いもよらない怪物へと変貌していく……。
実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」キャスト&登場人物
セバスチャン・スタン |役名:ドナルド・トランプ
Disney+映画「フレッシュ」では、爽やかで危うい魅力を放つイケメン役だったセバスチャン・スタン。
あの彼が、まさかドナルド・トランプを演じる日が来るとは…!
「フレッシュ」でも圧巻の演技力で観る者をゾクゾクさせてくれましたが、本作ではその狂気をさらに上回る“完全変身”ぶりを見せつけてくれます!
正直、見ているうちに「えっ、これもう本人じゃん!?」と思ってしまうほど。
特に、話し方がめちゃそっくり!
狂気的な演技が得意なのは「フレッシュ」で証明済みでしたが、今回のトランプ役はその集大成ともいえるインパクト。
セバスチャン・スタンの幅広い演技力を再確認できるはず!
ぜひ「フレッシュ」の熱演もあわせて観てほしい…!
彼の魅力がさらに深く刺さるはずです。
👍セバスチャン・スタン主演の映画「フレッシュ」の記事はこちら
他キャスト
ジェレミー・ストロング |役名:ロイ・コーン弁護士
マリア・バカローヴァ
マーティン・ドノヴァン
Catherine McNally
実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」考察&解説:実在したトランプの師匠・ロイ・コーン弁護士とは?
※作品自体のネタバレはしていませんが、映画に登場する実在の人物について触れていますので事前情報を知りたくない人はご注意ください。
この映画で一番感情移入できる人物が主人公のトランプではなく、意外にもトランプに影響を与えたロイ・コーン弁護士の方だった。
彼は実在の人物で、映画のようにトランプと深い関わりがあった人物。
作品の中でも、ドナルド・トランプの“メンター”として描かれている。
調べてみると、ロイ・コーン弁護士は、アメリカ近現代史において非常に物議を醸した存在だったようです。
ロイ・コーンは1950年代、反共産主義で知られるマッカーシー上院議員の側近として名を上げ、“赤狩り”の象徴的存在となった人物。
※赤狩りとは...
共産主義の人を告発し、公職や企業から追放することを指す。
また、共産主義とは簡単に言うと「すべての人が平等に財産や仕事を分け合うべきだ」という考え方のこと。
その後もニューヨークの裏社会や富裕層と深くつながり、法律家としてよりも“政治的な策士”として名を馳せた。
彼の信条は、
ルール1攻撃、攻撃、攻撃
ルール2:決して非を認めるな
ルール3:決して負けを認めるな
という、倫理とは真逆の実利主義的なもの。
そして、そんなロイ・コーンの“教え”を吸収していったのが、若き日のドナルド・トランプだったのです。
映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」では、この関係が非常に濃密かつ不気味に描かれていました。
まだ若く野心に満ちていたトランプが、ロイの冷酷な論理に徐々に染まっていき、従順な“弟子”からやがて“怪物”へと変貌していく過程は、まるで現代のアメリカそのもの!
なんて表現すればいいか難しいですが...
実力主義というか、利益重視な考え方というか...
ロイ・コーン弁護士は晩年にエイズを患い、同性愛者だったことも周囲に頑なに秘密にしたまま亡くなっている。
なんなら、同性愛者に対しては差別的発言をした。
きっと、同性愛者ということを自分の弱みだと思っていたのかもしれない。
彼が残した影響は今なお色濃くアメリカ社会に残っている気がする。
本作を観た後に、実在したロイ・コーン弁護士について調べたら、さらに背筋が寒くなる。
劇中のロイ・コーンの結末は見ものだ!
もちろん、演じたジェレミー・ストロングの迫真の演技も素晴らしい!
ドナルド・トランプという存在を語るうえで、ロイ・コーンという“影の師匠”は絶対に外せない人物でした。
個人的には、トランプよりも俄然ロイ・コーンに感情移入しちゃいましたねw
実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」ネタバレあり感想&考察:意外すぎたドナルド・トランプの正体!
※ネタバレ項目になりますのでご注意を!
トランプ自身が公開中止を求めた問題作
よくこんな映画を作れたなぁ!
と、私はアメリカという国の自由さに感心してしまったのですが...
調べたら、やはりご本人は公開中止を求めたらしいw
この映画は、トランプの若き日々を描いていて、彼の師匠である弁護士ロイ・コーンとの関係や、元妻イヴァナとの間の論争的な出来事を含んでいる。
特にイヴァナを性的に侮辱するような描写は結構キツめ。
トランプは、作中のかなり際どい描写を「安っぽくて侮辱的」と非難し、映画を「政治的に不快な悪意に満ちた中傷」と表現したらしい。
また、トランプが映画の公開を阻止するために訴訟を起こす意向を示したけど、実際に訴訟が提起されたという報道はない。
映画の公開が大統領選前だったらしいけど、普通に公開されてしかもアマプラで配信されるという...
アメリカって、なんでも映画にしちゃう。
マジで自由だよねw
なぜドナルド・トランプは怪物化したのか
なんとなく気づいていたけれど、ドナルド・トランプの素顔は気弱で素直な従順な青年だった。
(弱い犬ほどよく吠えるという感じが、画面から伝わってくるんだよなw)
トランプは、実業家の父親からのモラハラやプレッシャーを受けながら、劣等感を抱え「俺はこの程度の人間じゃない」とどこかで悔しさを溜め込んでいたのかもしれない。
それが、ロイ・コーンとの出会いで爆発。
素直で従順だったからこそ、ロイ・コーンの信条をどんどん吸収しアメリカでも屈指の実業家となり富と名声を手にしていく。
ロイ・コーンの信条通り、怪物化していく様はなんとも不気味で不快だ。
金と地位と名声を手にすれば手にするほど、人間はこうも変わってしまうのかという典型的な例。
⚫︎あんなに情熱的な恋に落ちたのに、やっぱり浮気して裏切る。
⚫︎病み気味の兄を見捨て、自殺されてしまう。
⚫︎ロイ・コーンがエイズになったと知り、途端に煙たがる。
等々。
やっぱり、人間としてどうかと思うような行為が多い。
そしてそれが、ものすごく“リアル”なのがまたイヤらしい。
いきなり誰かを裏切ったり、冷酷になったりするんじゃなくて、少しずつ変わっていく。
純粋で、傷つきやすくて、素直だった青年が、気づいたら“怪物”になってるんですよね…。
怪物になっていく“過程”が一番のホラー
この映画の恐ろしさは、いわゆる悪役が登場するタイプのホラーではなく、**「人がどうやって怪物になっていくか」**を真正面から描いている点。
若き日のトランプは、どこにでもいそうな承認欲求の塊の“成功したい青年”。
しかしその中身は、虚栄心や劣等感、父親への反発心といった「普通の人間的な感情」でパンパンだった。
だからこそ、彼がロイ・コーンのような“ヤバい信念が強烈すぎる人間”に影響され、少しずつ“自分を演じる”ようになっていく過程がとにかくリアル!
この「演じる感覚」は、トランプがその後にテレビのリアリティ番組「アプレンティス」で人気者になり、大統領選でも“キャラ化”して大衆を巻き込んでいった流れと重なるわけです。
ある意味で、「彼の成功は偶然ではなく、必然だった」とも言える。
そして、ロイ・コーンという存在の異質さ!
映画を観ながら一番ゾッとしたのは、ロイ・コーンの存在そのもの。
彼は実在した敏腕弁護士で、マッカーシズムの火付け役であり、政治工作やメディア操作を駆使して多くの敵を潰してきた人物。
そんな彼の教えは徹底的にシンプルで冷酷。
弱さを見せるな!
謝るな!
負けを認めるな!
トランプが今でも貫いている「戦略」そのもの。
しかも、ロイ・コーンがエイズで弱っていく様子や、それをトランプが徐々に遠ざけていく描写は、**「権力に依存し、不要になったら捨てる」**という非情な構造を象徴しているようで胸が詰まる...
なんだか、とっても切なかった。
結局、トランプの本質は何だったのか?
この映画を観た後、残るのは「トランプは何者なのか?」という問い。
金と権力の亡者?
自己演出の天才?
操り人形?
…たぶん、全部当てはまっているけど、どれもが“本当の彼”ではないのかも?
彼はどこか空虚を感じていて、常に「他人からどう見られるか」を気にしながら行動していた様子は、まるで社会に取り込まれて狂ってしまった人のようにも見えました。
つまり、この映画が描くトランプは、“トランプという人間”を理解するための説明書ではなく、「社会がどうやって人を怪物にしていくか」という過程そのものだったのではないでしょうか。
実話映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」ネタバレなし感想・まとめ:これは怪物ホラーではなく、一人の普通の“人間”の物語
映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」は、政治的メッセージやスキャンダル暴露系の作品ではなく、一人の青年が怪物になっていく過程を淡々と描いた人間ドラマでした。
確かに、ドナルド・トランプという人物を描いてはいますが...
この作品は、社会の仕組み、男社会の価値観、アメリカンドリームの裏側、権力、自己愛、虚像…いろんな世の中の恐ろしさが詰まっていました。
トランプという実在の人物を通して、**「もし自分があの立場なら、同じように変わってしまうかも?」という怖さ**も感じます。
派手な演出はないけれど、静かに心が削られていくような映画でした。
特に私は主演でドナルド・トランプを演じたセバスチャン・スタンのトランプそのものにしか見えない憑依したような素晴らしい演技とロイ・コーンを演じたジェレミー・ストロングの圧巻の演技力には圧倒されっぱなしでした!
何よりも大統領になったドナルド・トランプの半生を、ここまで赤裸々に描いても公開できちゃうアメリカという国を称賛したいです!w
映画の中でも予想を裏切らないドナルド・トランプは、ある意味笑えますw
未見の方にはぜひ観ていただきたい作品でした!
**映画「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」観るならコレ**
\【Amazonプライムビデオ】は初回30日間お試しで鑑賞できる/
→トランプの胡散臭い自伝はこちら
\【Kindle Unlimited】は初回30日間お試しで読書できる/
👉 Kindle Unlimitedおすすめポイント!
私も映画・ドラマ関連の書籍を読むために、無料期間中に使い倒しました!
読み放題プランの中には、映画原作やメイキング本、ホラー特集の雑誌も意外と充実していて楽しいですよ👻🎬
→「ロイ・コーンの真実」を知りたいなら
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます! ちぶ〜でした!🫰