絵を描く者として、非常に勉強になったが活かしようがないw
⭐️作品情報※Filmarks引用
🎞️鑑賞媒体:ALVEシアター
ブルーピリオド(2024)
上映日:2024年08月09日
製作国:日本上映時間:115分
監督 萩原健太郎
脚本 吉田玲子
原作 山口つばさ
キャスト
眞栄田郷敦
(矢口八虎)
高橋文哉
(ユカちゃん(鮎川龍二))
板垣李光人
(高橋世田介)
桜田ひより
(森まる)
薬師丸ひろ子
(佐伯昌子)
江口のりこ
(大葉真由)
石田ひかり
(矢口真理恵)
⭐️ちぶ〜的評価
⭐️ちぶ〜的おぼろげなあらすじ…
⭐️予告編
⭐️映画版「ブルーピリオド」はこうなる!※ネタバレあり
〜結末〜
見事、芸大に一発合格します!(友人は落ちる)
〜ネタバレあり感想!〜
ちょっと2時間で描くのは無理があったかなと思います。
原作が漫画で今の所15巻まで出ているらしいのですが...
全てが唐突に思えましたねぇ。
これは、題材的にも映画よりドラマの方が向いている気がします。
内容は、原作がきちんとあるので面白いし悪くない。
でも、映画にすると失敗する構成ですね。
元々2時間でまとめられるような内容じゃないのに、映画にしたいがために無理やりまとめたって感じが最後まで拭えませんでした。
主人公が絵を描くことにのめり込む場面は好きでしたが、理由づけがあっさりしすぎてて腕に炎症(?)が起きるくらい必死に練習するという件も不自然に思えました。
しかも、意味ありげだったその怪我(?)は、別に何の影響もなく試験に合格...
あんな短期間で本当に合格する人っているの!?と疑わずにはいられず...
題材は良かったはずなのに、何だかとっても勿体無い作品でしたね。
⭐️ネタバレなし感想!
この映画を観る前に鑑賞した「深堀隆介展 水面のゆらぎの中へ」でも同じ感想を持ったのですが...
そもそも芸術の才能は個性だなって思うんです。
「深堀隆介展 水面のゆらぎの中へ」の作品は、脂を使い金魚の絵を描いた作品がメインでした。
金魚鉢の中に描かれた金魚は、横から見ると平面!
でも、上から見るとまるで生きているかのように立体的な姿を見ることができるのです。
何度も絵具で重ね塗りされた金魚は、今にも動きそうなくらい躍動感がある。
そもそもこの手法で作品を作ろうとしたアイディアが素晴らしい!
今までになかったアート!
革新的で心が躍る、見ていると笑顔になれる作品ばかりだった。
結局、芸術でお金を稼げる人は決してセンスだけがあるわけではないということ。
絵だって、きちんと勉強が必要。
何事も、学ばなければ何も始めることはできない。
劇中で森先輩が「絵だってちゃんと勉強しないと描けない。才能だけで描けるものじゃない
とキレ気味で言うセリフがある。
私はこのセリフにハッとした。
絵がうまい人は才能だけで描いているとどこかで思っていた。
当たり前だけど、「絵」を知らない人が才能だけで絵を描いてもきっといい作品にはならない。
それに加えて、絶えまない努力と誰もが思いつかないアイディア(個性)を持っている人が真の芸術家になるんだと思う。
努力できるのは、それくらい好きだからだ。
アイディアを思いつける人はそれくらい個性的で発想力が豊かだから。
このバランス上手く保てることが才能といわれ、天才と呼ばれる。
簡単に、「才能があるから」と人は凡人と分けたがるけど才能という言葉ほどあやふやなものはない。
天才だってみんなと同じ人間なんだから。
境界線なんて本当はないのかもしれない。
認めたくないから、才能のせいにしてしまうのだ。
きっとほんの少しの違い。
だけど、最後に勝つのは苦しくてもつらくてもずっと好きでいられることができる情熱だ。
何か一つでも自分の中で絶対に譲れない「好き」がある人は強い。
「好き」を継続できるだけで、お金を稼げなくても仕事にできていなくても私は立派な”才能”だと思う。
だから、この描き方は嫌いじゃない。
むしろ、好きな方。
でも…
映画にまとめてしまうと、どうしても物足りなさやご都合主義だと感じてしまう。
それでも、芸術の世界で生きている人たちのことを今までとは違う視点で見ることができる
学ぶことができるのでそういう意味では見る価値がある作品。
私はこの映画の主人公のようなレベルでもないですがw
お絵描き好きとしては、グッとくるものがありました。
ただ、次元が違いすぎて自分のお絵描き手法には何にも活用できるものがなかったけどw
何かを生み出す人の産みの苦しみは計り知れないですが、産み出した時の達成感は私なんか
は想像できないくらいの快感なんだろうなとうらやましくなりましたよ!
フォロワーさんも言ってましたが、芸術、美術の世界を知ってもらうためには必要な作品だと思いますね!