ホラー映画さえあれば!ちぶ〜のイラスト付きレビュー

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実話が基ネタ!粛軍クーデターを描く韓国の黒歴史映画「ソウルの春」

実話が基ネタ!粛軍クーデターを描く韓国の黒歴史映画「ソウルの春」(서울의 봄/12.12:THE DAY)
「ソウルの春」(서울의 봄/12.12:THE DAY)

史実知らなかったから、ストレス溜まった〜!!w

 

⭐️🎞️作品情報※Filmarks引用

鑑賞媒体:盛岡ルミエール

ソウルの春(2023年製作の映画)
서울의 봄/12.12:THE DAY
上映日:2024年08月23日

製作国:韓国上映時間:142分

監督 キム・ソンス
脚本 ホン・ウォンチャン イ・ヨンジュン キム・ソンス

 

キャスト

ファン・ジョンミン

チョン・ウソン

イ・ソンミン

パク・ヘジュン

キム・ソンギュ

チョン・マンシク

チョン・ヘイン

イ・ジュニョク

⭐️ちぶ〜的評価

🐽🐽🐽🐽4ブヒ(セレブちぶ〜)

⭐️ちぶ〜的おぼろげなあらすじ…

独裁者と言われた大韓民国大統領が、自分の側近に殺されたことで国民に大きな衝撃が走り大混乱となる。民主化を期待する国民の声が強まる中、陸軍内の秘密組織“ハナ会”の将校たちが結集し極秘作戦を立てる。新たな独裁者になるために奮起した反逆者たちが起こしたクーデターは、韓国の黒歴史ともなった...

 

⭐️モチーフとなった韓国の黒歴史とは!

この映画は史実がモチーフ。

なので二つの事件を調べてみたよ。

 粛軍クーデター!※wiki参照

粛軍クーデターは、1979年12月12日に発生した軍事クーデター。

このクーデターは、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領が暗殺された後の混乱を背景に起きた。

朴正煕の死後、韓国政府と軍内部は混乱状態!

当時、国軍保安司令官だった陸軍少将全斗煥は、この状況を利用して、当時の国軍保安司令官として影響力を行使し、陸軍の指導部を一掃し、彼に反対する高官たちを排除した。

このクーデターは、彼が軍の実権を握るための第一歩となり、その後、彼はさらに権力を集中させ、1980年には光州事件を経て正式に大統領の座に就くことになる...

怖すぎ〜!!

力技で反逆者が権力を得られる時代ってなんなの!?

粛軍クーデターは韓国の近代史において重要な転換点になったそう。

このクーデターにより、韓国は再び軍事独裁政権の下に置かれることとなる...

その後の民主化運動に大きな影響を与えた。

独裁政治でうまくいく国ってないよね...

光州事件!※wiki参照

光州事件は、1980年5月18日から27日にかけて、韓国の光州市で発生した大規模な民主化運動とそれに対する軍の弾圧事件のこと。

1980年に全斗煥将軍が粛軍クーデターを通じて実権を握り非常戒厳令を全国に拡大し、政治活動やデモを厳しく禁止した。

この戒厳令に対して、大学生や市民を中心に民主化を求める声が高まり、光州市でも抗議デモが発生。

それを、韓国政府が武力で鎮圧しようとし、軍部隊が光州に派遣され、軍がデモ参加者に対して実弾を使用し、多くの市民が犠牲となる...

デモは激化し、市民たちは武装して軍に抵抗する事態に発展!

光州の一部地域は市民たちによって支配されたが、その後韓国軍が総攻撃を行い、事件は鎮圧された。

この事件により、公式には数百人の市民が死亡したとされているが実際の死者数はこれより多いと考えられている!

しかも、事件の詳細は当時の軍事政権によって隠蔽された!

こんな悪の所業がまかり通る世の中って...

その後の民主化運動や韓国社会全体に大きな影響を与えました。

光州事件は、韓国における軍事独裁政権への不信感を高め、1987年の民主化運動につながる重要な契機となった。

また、事件の犠牲者やその遺族への補償や名誉回復が行われ、事件の真相究明も進められている。

今日、光州事件は韓国の民主化闘争の象徴になっていて、毎年5月には犠牲者を追悼する行事が行われているそう...

韓国の黒歴史に衝撃を受けますね...

ハナ会のトップ全斗煥はどうなったのか?

劇中の中でも特に憎たらしい全斗煥(チョン・ドゥグァン)!

最後は、きっと転落人生を送ったのだろうと期待した...

でも違ったわ!w

ちゃうんか〜い!

大統領になってもとにかく力でねじ伏せます!手法。

弾圧的な政策で知られているらしいが、民主化運動が高まり任期満了後に退陣。

これにより韓国の民主化への転機となった!

というのは、いいのですが...

退任後に、光州事件での大量殺戮や、軍事クーデターによる権力掌握に関与したとして逮捕されたのに...

結局、死刑判決を受けても翌年に控訴審無期懲役減刑

しかも、その後新たに大統領となった金大中(キム・デジュン)によって特赦されてる!!

ねぇ、バカなの!?

当たり前だけど、彼は社会から厳しい批判を受けた。

でも、決して責任を認めることはなかったという。

2021年に亡くなったようですが、賠償金の支払い命令が出されてもほとんど支払わず...

きちんと罰を受けずに死んでしまったことで、今も韓国の国民の中では彼の存在は憎い存在かもしれません。

だからこそ映画のネタにもされたわけですがw

本当にひどい史実で、この史実を知らずに観た私はとんでもなくストレス溜まりましたw

この史実を知らないで見ると私のように最悪な気分になりますw!!

⭐️ファン・ジョンミンがハゲてた!

今回、最後まで気づかなかったのですが...

憎きハナ会のトップの全斗煥(チョン・ドゥグァン)を演じたのがファン・ジョンミンだったんです!

本物と同様ハゲてたので全然気づかなかった!

私、この前Netflixで「クロス・ミッション」観たばっかりだったのにw

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「クロス・ミッション」では、完璧な主夫役でコメディ要素たっぷりの映画だったので別人に見えました!

この映画では田舎臭い訛りで権力への狂った執着を見せる...

演技の振り幅に感心するばかり!

そもそもファン・ジョンミンの作品を今まであまり観ていなかったので知らなかったけど...

哭声/コクソン」の祈祷師で出てたわw

chiboo-horror.com

どっかで観たことあるな〜って思ってた!

あの役もヤバかったけど、この役もやばいw

超実力派俳優だというのはこの作品でも証明されましたね。

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⭐️韓国の黒歴史をエンタメに!

実際にあった韓国の粛軍クーデターを基にフィクションを足して作られた本作。

壮大な内輪揉めが韓国の歴史を大きく変えることになってしまったという悲劇の事件だ。

実話映画なので、オチは決まってくる。

この映画は、オチが大事なのではない。

こんな黒歴史が韓国にあったということ。

明らかに正義が損なわれた時代が存在したということ。

このような悲劇は絶対に起きてはならない。

正しことが通らない時代があったということ自体、本当に遺憾だ。

それしか言葉が出てこない...

そして、これはそんな黒歴史をきちんと映画としてエンタメ要素を加えている。

上下関係が激しい軍隊。

組織がデカすぎて伝われない指令w

少し、「シン・ゴジラ」のように国特有の融通の利かないシステムを皮肉っているような描写は楽しいw

こういう軍隊とか政治の物語は大抵飽きてくるものだが...

終始、リズミカルで目が離せなかった。

きちんとエンタメと実話を融合できていたところが素晴らしい。

物語は史実を知らなかったら、マジでアレですがw

韓国にこんな歴史があったとは、映画を見るまで知らなかった!

そういった意味でもこんな黒歴史が繰り返されないよう見るべき映画だ。

何よりも!

あいつに対しての罰として見るべきだと私は思いますw

事前情報入れてから観た方がいい映画もあると痛感したw


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