『やっぱり、ヨルゴスワールド全開でした。』
諸事情があって平日に鑑賞。
いつもの映画館は平日は混まないはずなのに、アカデミー賞でオリヴィア・コールマンが最優秀主演女優賞を獲得したからなのかほぼ満席でびっくり。
あのヨルゴス監督の作品なのに、大丈夫なのか?と、勝手に心配(笑)
アカデミー賞という言葉に誘われて安易な気持ちでこの作品を選んだ人は多かったのだと思う。
案の定、ヨルゴス監督らしい人間臭さと不気味さが漂う作品で結末もヨルゴスファンとしては満足でしたが...
ヨルゴス監督を多分知らないおばちゃん達は、見終わった後「なんなのよ、これ!!」とお怒りでした(笑)
変な映画が大好きな私は、ヨルゴス監督作品が大好きなのですが....
やっぱり、万人受けはしませんよねぇ。
ヨルゴス監督作品は、「ロブスター」も「籠の中の乙女」も好きなのですがベストはやっぱり「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」です!
だからなのか、今回のこの宮廷を舞台にした愛憎劇は正直インパクトに欠けた気がする。
女王と側近と女中の三角関係は非常に滑稽で面白かったけど...
なんだか、ちょっと設定からして真面目すぎたような。
そろそろアカデミー賞に近づきたいという気持ちがあったからこうなったのかなぁと色々と考えてしまいました。
見た目は、豪華な作品だが蓋を開けてみたら高貴な話ではなくしょうもない話。
こういう構図は、会社でもあると思う。
権力のある者に尽くして、媚びて、出世やお金を手に入れようとする。
自分の欲望をどこまでも満たそうとし、破滅へ向かう。
いつの時代だって同じ、人間は腹黒く底なしの欲張りだ。
あの奇妙な音楽と女優たちの熱演が、作品をより滑稽にしている。
人間って怖い。
女って醜い。
終わりなき仁義なき戦いにめまいがした。
そういう意味ではいつもヨルゴス監督のメッセージは繋がっている気がする。
さて、次回はどんな作品ができるのか。
今から楽しみでなりません。
ちぶ~的ヨルゴスってる度4
もっと血が見たかった(笑)なんなら、次は正統派な感じのホラー映画を作ってくれたら嬉しいんだけどな。
本日紹介した映画は...
女王陛下のお気に入り (2018)
THE FAVOURITE
- 監督 ヨルゴス・ランティモス
- あらすじは...
- 18世紀初頭のイングランドの人々は、パイナップルを食べることとアヒルレースに夢中になっていた。体の弱いアン女王(オリヴィア・コールマン)の身の回りの世話をする幼なじみのレディ・サラ(レイチェル・ワイズ)が、権力を掌握していた。ある日、宮中に新入りの召使いアビゲイル(エマ・ストーン)がやって来る。