ホラー映画さえあれば!ちぶ〜のイラスト付きレビュー

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肉の流行「肉の蝋人形(1933年)」

どんだけ肉を食べても満足できない時期があります。

 

普段、まったく食べないわけでもないのですが。

 

変なブームがくると、無性に肉を食べたくなるのです。

 

で、ブームが終わると急激に飽きる。

 

なんでだろう。

 

これも、女子特有のホルモンのバランスってやつですか。



1933年の「肉の蝋人形」は、精神のバランス崩れちゃってますけどね。

「肉の蝋人形(1933年)」


解説.....
歴史に名を残す人物の姿をした蝋人形たちが、静かにたたずむ博物館。金儲けしか頭にない強欲な経営者は、保険金目当てに自らの館に火を放つ。我が子同然の蝋人形たちを救おうと、燃え上がる館に飛び込んだ蝋人形師は、業火に焼かれて死んだかに見えたが…。




私が借りたDVDは、1933年版と1953年版の両バージョンを収録したコレクターズ仕様。

 

DVDが両面対応。

 

お得すぎる。

 

1933年の蝋人形のクオリティに驚く。

 

っていうか本物?

 

今にも動き出しそうなのは、人形師の心が宿っているから。

 

完璧な人形を追及した男の狂気。

 

溶けることのない蝋が肉をつくる。




おしゃべり女が大活躍。

 

うるさい女は図々しく確信に迫る。

 

クラシックホラーならではの上品さと洒落っ気が素敵。

 

コメディ要素は、スパイス。

 

おしゃべり女の早口のせいか展開もテキパキ。

 

勢いでどこまでもいく。

 

この時代とは反対に、自由で自立している女性を活躍させるうまさが憎い。

 

 

 

蝋人形を愛した男。

 

人形たちは、喋りもしなければ話しかけてもこない。

 

だからこそ、男にとってはかけがいのない存在。

 

蝋と肉体の区別を知らない奥底に埋まっている孤独。

 

蝋人形が燃えた時、男の情熱も燃え尽きた。

 

醜い顔は、恨みの傷跡。

 

隠し切れない復讐で穢れた心。

 

蝋人形しか愛せなかった男。

 

本当の幸せは、お金でも地位でもない。

 

男が手に入れられなかったもの。

 

それは、相思相愛という実在する絆。

 



ちぶ~的無音ミステリー

余計な効果音なし。無音で進むミステリー。静かで淡々としている中にも狂気はちゃんとある。